これから海外へ行く方、海外で挑戦される方へのアドバイス

今お世話になっている会社には外国籍の社員が何名か所属している。特にこの数年の間でグローバル人材を積極的に受け入れるようになったと思う。

英語がネイティブで日本語がほとんど話せない方、日本語をある程度操ることができ、英語が第二言語である方、英語は話せないが読める、日本語は片言しか話せない方、様々である。留学経験があるということでいつも私は人事ごと(面接や評価面談の際)には必ず同席することになっている。また、彼ら彼女らは何かあれば、私を頼って相談に来ることもよくある。

業種業態にもよるが、日本語が十分にできなくとも仕事ができる環境になってきている。そのためか、この数年間、外国籍の社員を見てきたが、彼ら彼女らの言語能力がほとんどかわらないという点。なぜなのだろうか。勝手に理由を考えてみました。

1.デジタルツールの進歩
デジタル社会により、ツールを駆使して翻訳することができる。例えば、メールを作成する場合や受け取ったときは、Google翻訳などを使って母国語を日本語に変換する。slackでやり取りする場合も、翻訳ボットをいれれば、母国語で書いたメッセージが自動的に翻訳されて通知される。なので、日本語を話すことができなくとも、書くことができなくとも、とりあえずは仕事ができる。(業務範囲は限られてくるだろうけれども)

2.日本人のやさしさ?
日本人の気質的?なのか優しさなのか、相手に合わせて世界共通言語である「英語」でコミュニケーションをとって、甘やかしてまっているのではないだろうか。アメリカのような多民族国家においては、とうてい相手に合わせることはなく、顔の作りや肌の色では区別せず、誰であろうと容赦なく英語を話すことで平等な扱いをしている(と思う)。
日本語だと理解してもらえないかもしれないと思って、あえて英語でコミュニケーションをとってしまっている優しい日本人なのか。英語の勉強をしたい日本人社員は積極的に英語で話しかけるので、余計に外国籍の社員は日本語を話さなくなる(笑)

3.コミュニティーの存在
会社の外へ出れば、それぞれの国や文化のコミュニティーに戻ることができる。日本もアメリカまで大規模ではないにしろ少数でありながらも多民族の方が多く住んでいるし、ところどころにコミュニティーが存在している。東京や大阪など大都市は顕著ですよね。アメリカロサンゼルスでは、日本、韓国、タイ、ベトナム、メキシコなどマイノリティーのコミュニティーが数多く存在します。街の区画がそうなってるところもあります。

そんな職場環境、外部環境であれば、当然日本語力は上達していかない。耳はよくなるかもしれないが、コミュニケーションの要である自身の意見を声に出して双方向でやり取りすることはできない。

そもそも、個々の働くことの目的はそれぞれだが、多くの人は単にお金を稼ぐことであり、日本語能力を上達させることを目的にしていないことも一つの要因ではあるのでしょう。(日本語能力が高ければ別のポジション、プロジェクトに配置することで給料はあがるのだが。明示できていない会社側の問題もあるかもしれない。)

上記で書いたことは、これから海外へ渡る人にとっても通づるものがあると思います。

これから英語圏の国に留学をする方、例えばイギリスのロンドンに留学したとはいえ、母国語でコミュニケーションができる日本人とつるんでいたりすれば、なかなか英会話の上達は難しいでしょう。ワーキングホリデーを利用してオーストラリアのシドニーに滞在予定の方、英語を上達させたいと思っていても日系企業で働いたり、日本人観光客向けのサービスにかかわるのであれば、上達は難しいのではないでしょうか。

今では、海外でも日本語を第2言語として授業に取り入れたり、大学においても日本語のクラスが人気だったりとききます。インターネットの加速度的な発展により、YouTubeやSNS等における個人の発信から、日本のアニメや文化へ興味を持つ外国人が増加していることも影響があると思います。そんな中、海外に行くと、日本語を話せる外国人が意外にも多くいます。声もかけられます。

また、地域にもよりますが、海外の主要都市には、日本人コミュニティーが形成され、日本人街もあり日常生活において日本語だけで生活できてしまいます。

私からのアドバイスとして、
1.ツールを当てにせず、間違いを恐れず積極的に話しかける
2.日本語を話せる外国人とは語学交換の勉強友達になる
3.日系コミュニティーには属さず(日本人とはつるまず)、かつ、便利な日本人街へは極力立ち寄らない

せっかく海外にいるのに環境が日本的であれば、英語の上達にはならないでしょう。目的をはっきりと設定して、自信の身の置き方、環境を新しく構築することを是非お勧めいたします。

See you later!

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